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2004.01.31

住まいと「陰陽」

from 村瀬春樹著『本気で家を建てるには』カツオブシ警報

 ほどよい温度を求めれば、ほどよい湿度が奪われる。あちらを立てれば、こちらが立たず。風邪薬を飲めば、胃が荒れて、胃薬飲めば、癖になる。
 日本の近代住宅というのは、近代西洋医学のジレンマとよく似ているな。

 そのほかにも今の時期暖房する→結露する。高断熱にする→気密性が高まる。シックハウス問題がおこる→建材の薬品を規制する。防虫効果が弱まる→キクイムシが発生する・・・・などきりがない。
 「具合の悪い部分」を取除くことでものごとを解決する方法では次々と具合の悪い部分が発生する。
 “陰”の部分をすべて“陽”にすることはできない。“陽”あるところには必ず“陰”ができる。ならば“陰”と“陽”が調和をとれた状態にすることをめざすのが解決の方向ではないだろうか。

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2004.01.29

RSSリーダーとOS8.6

 RSSリーダー「パラボナミニv1.1.9」を使用中!
 Mac用のRSSリーダーの記事は少なく、あってもOSXのものだったり・・・・
この「パラボナミニ」は MacOS9版とあるけれどOS8.6上でも動くのでラッキー!
 OS8.6、まだまだ使えます。感謝!
(他にWindows版、OSX版も有り)

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2004.01.28

家の呼び方

from 村瀬春樹著『本気で家を建てるには』

 昔ながらに工務店の大工さんが建てるのは“家”である。・・・・
 クリエイティブな建築家がつくる(創る、造る)のは“作品”だ。・・・・
 ハウスメーカーの営業マンが売るのは“商品”だ。・・・・
 ついでにいえば、不動産業者が取引するのは“物件”である。・・・・ その土地に建った家には“上物うわもの”なる蔑称が与えられる。

 「家の呼び方」よりも動詞が異なることに注目したい。
 実際、業者によって動詞が異なるということはすぐわかる。ということは、施主側 も依頼する業者によって動詞が異なっているんじゃないかな。だからきっと、したいことと依頼先を間違うと不幸がはじまる。
 ところで、 建築家に依頼する施主側の動詞はなんだろう? 私はやっぱり「つくる (創る、造る)」だと思う。「買う」気持ちでいると苦労する。やっぱり施主も「つくる」から家を建てるということは愉し、険し。

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2004.01.26

パターン・ランゲージ

from 「一プログラマのblog
 学生時代にC・アレグザンダーの「パターン・ランゲージ」を学んだけれど「様々な問題を解決する素晴らしい仕組み!」だと当時思いました。ある部分、今も彼の考え方を引きずっていると思う。
 しばらく「パターン・ランゲージ」については触れていないのでうろ覚えのところもあるけれど、「パターン・ランゲージ」で語られている内容は“部分”とその“ヒエラルキー”について強調されすぎている気がする。建物にしても、環境にしても「もの」をつくりあげるということは“部分”を寄せ集めることではない。“全体”の構想が確立してこその“部分”であり“パターン”である筈。
 アレグザンダーの頭の中では、「そんなことは当然!」ということで“全体”について多く語られなかったかもしれないけれど。

 ・・・・『建築家であること』はまだ読んでいません。

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2004.01.25

空間

from 村瀬春樹著『本気で家を建てるには』

 人は家をつくるとき、木造にしようか?鉄骨がいいか?やっぱりコンクリート?と頭を悩ませるが、けっきょく、住宅を買うというのは構造とか素材を買うことじゃなくてこの空間を買うということなんだ。

 著者が新築するために今まで住んでいた家を解体したときの言葉。今まで暮らしていたところが更地になったときに、消えたのはではなく「空間」だったと気づく。

 うん、うまいこと言うなぁ。家づくにりおいて「側(がわ)」について悩むのは2の次、3の次でもいい。先ずは「どんな暮しをするのか」ということについて考えるべきだと思う。
 例えば、車を買うときは「どういう使い方をするか」ということが前提にあるだろう。遠出をする?大きな荷物を運ぶ?アウトドア派?そんなことを想定してセダンにしようか、ワンボックス、四駆、それともスポーツタイプにしようか決っていくだろう。もちろん「見栄をはるため」というのもアリだと思う。
 家にしたってそこからまず考えて欲しい。「どんな暮しをするのか」ということが具体的になってくるとそれに必要な「空間」というものが顕れてくる。
 そしてその「空間」をつくるのが「建築家」であると私は考える。

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2004.01.24

本気で家を建てるには

4101367310.jpg 村瀬春樹著:『本気で家を建てるには【増補決定版】』
 「家を建てよう」と思っても、さて?どこから手をつけたらいいのやら? という人にオススメの1冊。


 住宅論や著者の体験談、そして家を建てる実際の流れが結構詳しく、けれど読みや すく書かれていると思う。
 家を建てるためのHowTo本の中には関連したメーカーや企業がPRのために出版し ているようなものもあるが、この本はニュートラルな状態で読むことができる。
 「家を建てよう」と思ったら住宅展示場に行くまでに一度手にして欲しい。 家を建てる前の心構えがきっと変わるんじゃないかな。

 結構気に入った話題がたくさんあるのでしばらくお題にしてみるつもり。

関連リンク
空間(ちはろぐ)
家の呼び方(ちはろぐ)
住まいと「陰陽」(ちはろぐ)
室名と「言霊」(ちはろぐ)
洗濯機の位置(ちはろぐ)
テレビがつくる生活(ちはろぐ)
Amazon.co.jp

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2004.01.22

イサム・ノグチ

『イサム・ノグチ伝説』 from 「Casa BRUTUS 2004年2月号
 イサム・ノグチ氏の作品を一気に見れる1冊。
でも、彫刻によって空間を創りだす彼の作品は実際に体感しないとわからないんだろうなぁ。

 関連記事からメモメモφ(..)

フリーダ・カーロと不義の関係を・・・
確か昨年彼女の生涯を描いた映画が公開されていた記憶が。その辺も含めて見てみたい。


ヘルツォーク&ド・ムーロン作の『プラダ ブティック青山店』はノグチの<あかり>を模している。
なるほど。これは建築というより彫刻だ。H&deMについてはあまり気に留めていなかったが改めて見てみようと思う。

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2004.01.21

公共建築物

from 「武田五一
hojoさんからコメントをいただきました。thanks!

関係ないですが、役所関係ってデザインなどの意匠的な所にたいする関心が無いばかりか、逆に罪悪とおもっているフシがあって残念です.
京都も古くて良い小中学校が沢山あるのですが、統廃合が進む中どんどん取り壊されています.スクラップアンドビルドだけがやり方ではないと思うのですが、、、、.

 最近、「税金の無駄遣い特集」というような記事をよく見かける。(結構、好き。)多くは高い税金をつかって無駄な建物が建てられたことを批判するような記事だが、「公共建築物は総工費が安くあるべきだ」という風潮にはなってほしくない。
 公共建築物は我々市民のものだから、安っぽいものではく建物自体にも文化的価値のあるものにすべきだ。幸いにも(市民にとって。設計者にとっては不幸にも)建築にかかるデザイン料というものは工事費に対し高くない。良いデザインだからデザイン料が高くて総工費が高いのではなく、単に工事費のみで価格は決定されるのである。
 例えば、絵画の値段というのは「材料費+手間賃」というわけではないだろう。芸術的に価値のある素晴らしい作品は高い値段がつくものだ。
 しかし建築物はちょっと違う。芸術的に価値があろうがなかろうが、ほとんど「材料費+手間賃」で総工費が決まるのである。
 確かにデザインされた建物は何もない建物に比べ工事費は高くなるかもしれない。だがデザインされたことによって建物の価値があがればそれは決して高いものではない。建物の価値を「総工費」だけで判断せずに「芸術的な価値」を含めて判断すれば、10億円で8億円しか価値のない建物を造るのと、12億円で20億円の価値のあるものを造るのとではどちらが良いかすぐにわかるだろう。「税金の無駄遣い」というのは不要なものを造ることであって、決して安いものを造ればいいってもんじゃない。

 また、レトロ建築哀歓でも書いたが、建物を壊すならそれ以上の価値あるものを次に造らなければならないと思う。それが公共建築であるならなおさらだ。もちろん、ここでいう「価値」とは「総工費」ということではない。

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2004.01.19

武田五一

from 「t_hojo's conservatory

 京都市役所は結構好き。武田五一という人物については知らずにいたが、毎日新聞社京都支局や府立図書館などなじみ深い建物が彼の作品だということに驚いた。
 京都市役所には確認申請の提出によく通った思い出がある。住宅局は新館にあるのだがわざわざ本館の玄関からまわった。正面にあるゆったりした階段が好き。意味もなく登ってはリッチな気分に。そして細部に施された彫刻を横目に中庭を通り抜け建築審査課へ急いだっけ。(5年以上も前のことだからうろ覚え)
 どうして建築関係の部署がこんな素晴らしい建物の中にないんだろうと今さらながらに思う。まぁ、決して使いやすそうには見えなかったけど。

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カウンター設置

 今さらながらココログにカウンターを設置してみた。どこのカウンターを持ってこようか思案していたが、NIFTYのメンバーズホームページのものが使えた。気に入ったデザインのものはないけど、まぁヨシとしよう。
 しかし、アットホームページでなくNIFTY-Serve時代に登録していたものがそのまま残っていたなんて⋯
ココログがあるので当分ホームページを立ち上げる予定はなし。

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2004.01.15

2003年の建築

雑誌「JA」WINTER,2004より
LVKochi.jpg
ルイ・ヴィトン高知店:乾久美子建築設計事務所
石を吊り下げた外壁の表情には驚いた。透けているだけでなく表情に堅さがある。2003年、私の中で一番印象に残った作品。

しかし、
G5.jpg
を思い浮かべるのは私だけだろうか?

また彼女の師匠(?)、青木淳氏の作品、ルイ・ヴィトン六本木ヒルズ店
LVRoppongi.jpg
の透けた外壁に浮かぶ文字は

G3.jpg
を想像する。

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2004.01.05

2003年に買った本

2003年に買った本 (建築・自然科学関係)
・建築デザインのデジタルエスキス
・日本の現代建築を考える○と× II
・CASA BRUTUS THE GRAND TOUR WITH ANDO 2
・ザ・ソイル
・建築文化 U-35のポテンシャル
・誰のためのデザイン?
ウェブログ★スタート
・図解でわかる多変量解析

478850362X.jpg4757209959.jpg4534031858.jpg

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